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卒業生の声

まっすぐに、情熱を持って患者さんに向かい合っていたい(鈴木佐弥子さん:鍼灸院開業)

--- 一風変わった鍼灸院がある。そう聞いて取材を申し込んだところ快く引き受けてくれたのが、千葉市おゆみ野にある「慈雨治療院」。本校の同級生二人で開業しているというのだが・・・

二人とも本校の同級生。平成18年3月関東鍼灸専門学校卒業。
平成22年「はり・きゅう 慈雨治療院」を開業。

二人で鍼灸院を開業するまで

-----どうして二人でやっているのですか?とよく聞かれませんか。

戸辺 はい(笑)。私たちは関東鍼灸で初めて出会って、同級生として勉強したのですが、私は卒業したあと往診をしていて、高橋先生は鍼灸整骨院に勤めていました。

高橋 僕は高校を卒業してすぐ、18歳で関東鍼灸に入ったので、急に東洋医学を学ぶと言っても、戸惑うばかりでした。そんな3年間を、共に切磋琢磨しあい、最も親しくして頂いたのが戸辺先生でした。
ところが、卒業してからすぐ、戸辺先生が往診を始めたのはいいのですが、一人治療して三日寝込むみたいな状態で、逆に僕が心配するようになって。

戸辺 そうなんです。実は…私は国家試験に受かった2006年に、旦那さんを亡くしました。
25年間、ずっと一緒にいたパートナーを亡くし、本当に本当に落ち込んでしまいました。でも私は「2010年に開業する!」と決めていて、準備を進めていたのですが、さすがに体調が悪くて本当にどうにもならない状態でした。
その様子をずっと見ていた高橋先生が一緒に開業したいと申し出てくれて、一緒に治療院をやっていくことを決意しました。今は亡くなった旦那さんと高橋先生、そして私の三人で開業している気持ちでいるんです。

-----治療室は二部屋あって、それぞれにベッドが1台ありますが、別々に患者さんを診ているのですか?

高橋 いいえ。二人で一人の患者さんを診ています。

戸辺 私の方が歳も上なので、前面には私が出て施術していますが、二人で治療の方針を確認したり、互いの施術の効果を確認しながら行っています。

---別々に患者さんを診ているのだと思い込んでいました。

高橋 開業すると、鍼灸師って孤独なんだなあってすごく実感しました。一人だと自分の行っている治療の効果がどうなのか、方針が間違っていないか、患者さんとの応対はどうかなども確認できませんが、もう一人鍼灸師がいてくれると、客観的に見てもらえるので、助かっています。

戸辺 来院される方にもいろいろなタイプの方がいらっしゃるし、合う合わないもあるので、私が前に出る時もあれば、高橋先生が前に出る時もあります。

高橋 僕は患者さんに「お弟子さん」に間違われることがたまにありますけど(笑)

---終始控えめな高橋さんだが、鍼灸の技術は折り紙つき。所属する東洋はり医学会で、二人とも講師として他の鍼灸師の指導に当たるほどの実力の持ち主だ。

また来たい、と思える気持の良い治療を追及

-----お二人が行っている「経絡治療」について教えてください。

高橋 経絡治療では、病気や体の不調を身体の中を巡っている「経絡」のアンバランスの結果として考えます。鍼やお灸を使って、そのアンバランスを調整し、身体全体を整えていきます。

戸辺 鍼は「痛い」、お灸は「熱い」というイメージがあると思いますが、私たちは痛くなく「心地良い」、熱くなく「あたたかい」、気持ちのよい鍼灸を行っています。

「そうはいっても、やっぱり少しは痛いんでしょ?」と患者さんにいわれることもありますが、施術を受けていただくと、「本当に痛くも熱くもない」と納得していただけます。また、少し入りにくいと思われている鍼灸ですが、もっと気軽に訪れてほしいという思いから、「カフェみたいな鍼灸院」というコンセプトを打ち出したんです。

高橋 治療の考え方はいろいろありますが、私たちは気持ちの良い刺激で「気」を動かすことで、身体は変わっていくと考えています。

-----経絡治療以外で、何か取り入れている技術はありますか?

高橋 うちは、経絡治療のみでやっています。

-----最近はいろいろなサービスを提供しているところも多いようですが・・・

戸辺 開業する前から、鍼灸単独、経絡治療のみでやっていくと決めていました。
実は、亡くなった旦那さんは結婚して4カ月で両足切断の大事故にあってしまいました。旦那さんは車椅子で社会復帰できたのですが、それを見てホッとしたのか、今度は私が身体を壊してしまったんです。 そのときに経絡治療を受けて、身体の不調が改善する、という経験をしました。
この素晴らしい技術を自分も学んで、同じように苦しむ人の助けになりたい、というのが鍼灸師を志したきっかけです。

高橋 自分の残された時間って限られているのだと思います。沢山の治療法を、浅く広く学ぶのも良いと思いますが、僕は自分の残された時間全てを使って、この経絡治療を深めていきたいと考えているんです。

気学九星をカウンセリングに生かす

戸辺 患者さんといろいろお話する時に大切にしているのは、関東鍼灸で学んだ「気学九星」の考え方ですね。

-----一白水星とか、九紫火星とか暦によく書いてあるやつですね。

戸辺 そうです。初対面の患者さんに対して、どのようにコミュニケーションをとるかは、普通は手探りで難しい面があると思いますが、気学のおかげで方針が立てやすいと感じています。

高橋 僕は正直いって、学生のときは気学の授業はほとんど寝ていました(笑)。
ところが、開業する前に働いていた整骨院で、毎日たくさんの患者さんに接する中で、患者さんの傾向というか、法則性みたいなものを何となく感じていました。そうしたことを戸辺先生に話してみると、それ全部気学に書いてあるよって(笑)。それから興味を持つようになって、今では患者さんにいろいろアドバイスする時にもとても役立っています。

-----学校の授業が役に立っているのは嬉しいですね。

戸辺 気学を学ぶことで、まず自分の「気の性質」を知ることができます。それって、とても重要なことですよね。自分を客観視することで、良い面はそのまま伸ばし、悪い面を工夫して修正することができます。
鍼灸師として長く続けていくためには、必要なスキルだと思いますし、そこまで教えてくれる学校は珍しいと思います。

---学校を創立した小林三剛も喜んでいると思います。
今日は取材にご協力いただき、ありがとうございました。

ここでは、取材中のお話の一部分しか伝えられませんでしたが、話の中でも二人は息がぴったり合っていて、お互いの話の内容を引き継ぎながら、いろいろな話を聞かせてくれました。
きっと治療中も二人の力を合わせて、その力を2倍にも3倍にも高めているのだろうなあと感じました。
慈雨治療院で多くの方が笑顔になり続けることを願いたいと思います。

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