古代中国では、「天人合一」といって「人と自然はもともと一体である」という基本となる考え方があります。
そのため、東洋医学で人を診るためには、まず、自然のめぐりがどのようになっているかを理解する必要があります。
ここでは、伝統的に使われてきた「十二支」という表現方法を使って、自然のめぐりについて考えて見ましょう。
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十二支とは、子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)の12の動物の名前で一般の人にも親しみやすいようになっていますが、本来は地上における12種の大気作用をあらわした符合です。
この十二支の符号を用いているものには、「子年」「丑年」のように年を数えるものや、「子月」「丑月」のように十二ヶ月を数えるもの、「午の日」のように日を数えるもの、「丑の刻」のように時刻を表すものなどがありますが、いずれも、自然のめぐりを具体化して認識するための符号として使われています。



- 母なる大地に一筋の陽気が生じ、生命の燃えるようなエネルギーが内側に固く秘められている時期です。
地上では冬の厳しい寒さにさらされているのに対して、地中では多くの生命が守り、育まれて、やがて春に向けて萌えいずる準備をしています。


- 子のときにみごもった生命が根を張り、大地とつながっていくことでさらに養育されている時期です。
地上の寒さが益々厳しくなるのにともない、地中での活動は盛んになり、発芽に向けて力が充実してきています。


- 蓄えられた発芽の力がついに大地の壁を割って、地上に芽を出し、力いっぱいに伸びようとする時期です。
地上の寒さがゆるみ、徐々にあたたまっていくのにともない、地上の生命がのびやかに成長していきます。


- 伸びだした芽は双葉となり、ますます勢いを盛んにして成長していく時期です。
地上では温度がますます上昇し、生命はその成長の勢いを増していきます。


- 成長が新たな段階を迎え、これまで伸びてきたものが、さらに一段とふるい立ち、一途に伸びていく時期です。
太陽がますます地上に近づき、温度上昇の働きはピークを迎えます。


- ひたすらに成長し、加熱されてきた働きが止まり、実を結ぶための準備が内部で始まる時期です。
地上では初夏を迎え、草木がすっかり伸びきって、いっぱいに開いています。


- これまでの成長してきたものが成熟していく時期です。
地上では夏の盛りを迎え、照りつける太陽の熱を受けて、生命の働きが最大限まで膨張しています。


- 最大限膨張した中に一筋の陰気が生じ、結実に向けて収縮の働きが秘められている時期です。
地上では朝夕の大気に涼しさが感じられるようになり、生命は活動の方向を外から内側に向け始めます。


- 陰気がその存在感を増し、生命は活動を内側に向けて実を結ぼうとする時期です。朝夕の冷気が増し、地上は徐々に冷えていくため生命はその外表を固めて身を硬くしていきます。


- 陰気はますます盛んになり、生命のエネルギーは根に戻り、枝先に残された果実が熟成されていく時期です。
陽気は地上では身の置き場がなくなって、地中に入っていき、次の季節にむけて備えをはじめていきます。命はその外表を固めて身を硬くしていきます。


- 地上を覆う冷気に追いやられて、生命のエネルギーは地中の深いところに戻り、大地に守られる時期です。 また、枝先の果実は地に落ちて大地に守られながら来春の発芽に向けて準備を始めます。 万物は身をかためて冬ごもりの態勢に入り、固く守ります。


- 地上はますます冷却されますが、それに反して地中はあたたかさを保ち、種子を大切に守る時期です。
この種子が、新たな始まりとなって次のサイクルの主役となっていきます。
万物の大いなる始まりを迎え、新たな陽のきざしに自然の力の大きさを感じます。



